末梢血管外科
動脈、静脈およびリンパ管における疾患を診療します
2024年度 状況報告
2024年度の末梢血管グループの状況報告を行います。
2024年の手術件数や血管内治療の状況は以下の通りでした(症例数360件:下表参照)。
下肢動脈バイパス9 件、内膜摘除術12件、EVT(血管内治療)31件、下肢静脈瘤手術33件でした。シャント関連手術(VAIVT含む)は 266件で、AVF作製36件、AVG作製6件、シャントPTA 199件、その他(表在化、血栓除去+PTAなど)25件でした。
12月には病院移転のため入院及び手術制限がありましたが、諸施設からの患者紹介もあり上記手術件数を達成することができました、ありがとうございます。
血管グループには、宮石先生(1~3、12月)、新崎先生(4~11月)、當山先生(1~3月)がそれぞれローテーションしております。基本的に執刀して頂き、一緒に病棟管理をしております。現在、院内の外来診療日は、火曜日AM,金曜日AMとなっております。
末梢血管外科診療は、多職種のmedical staff の協力なしには成り立ちません。外来診療時の記録、オーダー、各種書類作成、手術日程の調節について、医師事務作業補助者(クラーク)の中山さんにお世話になっており、ストレスなく診療できている状態です。
創傷ケアに関しては外来では看護師(平さんら)、圧迫療法、リンパドレナージ指導、至適な弾性着衣の相談については看護師(棚原さん)にお世話になっております。
病棟においては、担当看護師による創部処置と写真撮影記録が行われ、定期的にWOCナース(仲宗根さんら)も加わり創部チェック、軟膏の変更、処置(デブリ、NPWT交換含む)を行っていただいております。医員の當山先生の応援も非常に助けになっております。
(2025年1月の病院移転時に、末梢血管外科疾患に関わりのあるstaffに退職や異動がなかったことは感謝です。)
血管外科外来へのDVT精査依頼については、2022年4月から、中央検査部で下肢静脈エコー検査を行っており、当科への検査依頼はほぼなくなっております。
DVT陽性例においては、エコー画像のdouble checkを行いコメント記載しております。
火曜日は外来と血管造影検査を並列でおこなっております。午前から、シャントPTAを含めて、血管造影検査、EVT(血管内治療)を開始し、1日シャントPTA5.6例および血管内治療(EVT)2例を行うこともありました。
シャントPTAは、宮石、新崎、仲榮眞、比嘉、當山(執刀数順)で行われました。
重症虚血肢に対する血行再建が困難な症例に対しての付加的治療として他家脂肪幹細胞移植の医師主導型治験は、おかげさまで2024年に第3例目の脂肪幹細胞移植を行うことができました。
血管外科G医による他院診療支援については、下記のごとく血管外科外来診療を行っております。
仲榮眞 木曜日PM(毎週) 沖縄第一病院
金曜日PM(2.4) 浦添総合病院
土曜日AM(毎週) ハートライフ病院
宮石 木曜日AM(毎週) 南部徳州会病院
木曜日PM(1.3) 南部徳州会病院
2025年1月に普天間へ病院移転しました。血管造影検査室や手術室の透視の画質も向上しております。大変助かっております。なりよりも4月から水曜日の2外科手術枠が1列(1日枠)増えたので(3列から4列へ)予定手術が組みやすくなりました。
移転後、皆様からの御紹介もあり幸いにも症例数の減少はありません。むしろdistal bypass症例は増加しております。今後とも症例のご紹介をよろしくお願い致します。

